バイナリーオプションとその他のギャンブルでは適用される法律が異なるのです。
ギャンブルは刑法186条の「賭博罪(とばくざい)」で規制されています。
これに違反すると次のような刑事罰(懲役刑)に処せられます。
これに対して、バイナリーオプションは金融商品取引法第2条のデリバティブ取引に該当し、国内のバイナリーオプションであれば、日本証券業協会のバイナリーオプション取引に関する規制によりルールが定められています。
先程は法律的な観点からお話しましたが、次は数値の観点からバイナリーオプションのギャンブル性を見てみましょう。
よくあるギャンブル性を比較する指数として「ギャンブル指数(払い戻し率)」というものがあります。計算式はいたって簡単で、以下の通りです。
ギャンブル指数=払い戻しの金額÷投資金額
競馬では回収率と呼ばれるものですが、ギャンブル指数50%の商品であれば、1万円投資すると5,000円戻ってくるという計算になります。
計算式からも分かるように、この数値が低ければ低いほどギャンブル性が高くなります。
では、実際に日本の公営ギャンブルのギャンブル指数を見てみましょう。
ご覧の通り、サッカーくじや宝くじはギャンブル指数が非常に低く、1回の掛け金あたりの損失が大きいことが分かりますね。
これに対して、バイナリーオプションのギャンブル指数はどうでしょうか?
海外バイナリーオプションのペイアウト率は1.8倍~1.95倍程度なので、ギャンブル指数は約80%~95%となります。
つまり、宝くじやサッカーくじに比べて、バイナリーオプションのほうが還元率が高くギャンブル性は低いのです。
金融先物取引業協会の調べでは、バイナリーオプションで儲かっている人は全体の30%ほどだそうです。
つまり、残りの70%は儲からない取引をしているのです…。7割の人がバイナリーオプションをギャンブル化していると言い換えてもいいでしょう。
これまで見てきた通り、法的にも数値的にもバイナリーオプションはギャンブルとは言い難い金融商品です。
それなのに、バイナリーオプションがギャンブルと言われるのはなぜか?
本当の理由は、ギャンブル的なバイナリーオプションをやっている人のほうが圧倒的に多いからでしょう。
これがどういうことなのか?具体的に解説していきます。
バイナリーオプションに限らず、勝負事で勝ち負けにこだわる人は投資には向いていません。
具体的に言うと、こういう人たちです。
・相場を分析せず運任せで取引している
・勝てば射幸心をあおられ負けるとムキになる
・感情的に取引を行っている
・資金の計画がなく運が良ければ勝てると信じている
要するに、感情に身を任せている人は投資には向かないということです。
感情があるというのは人間として自然なことですが、バイナリーオプションで利益を上げたいなら、少なくともバイナリーオプションをやっている時はは感情を捨て、相場の変動を予測してタイミングを見極める冷静さが絶対に必要です。
これができなければ、バイナリーオプションもギャンブルになってしまうのです。
バイナリーオプションをギャンブルにしないためには、まず為替レートの変動を総合的に予測・分析することです。
バイナリーオプションは金融商品であり投資です。ですから、正しいやり方で為替レートの変動を予測・分析すれば、資金は増えていくはずです。
では、その予測と分析の精度を上げるに方法を最後にご紹介します。
環境を整えたら、実際にチャートを見てみましょう。
為替レートは何の知識もないまま眺めるとランダムな動きをしているように見えますが、時間帯や通貨ペアの種類ごとに一定のチャートパターンがあります。
為替レートの変動は投資家心理の集合体の現れです。ですから、例えば、「意識されている抵抗ラインを反発した後にはダマシのブレイクが入りやすい」といったパターンがあります。
チャートパターンを覚えるという意味では、投資も暗記力が重要です。
バイナリーオプションで勝率80%といえばかなり良い数値です。根拠の提示もなくこのような数値が提示されていたら怪しいと思いましょう。
しかし、もっと気を付けることがあります。それは、リターンに対する危機意識です。
先ほどのギャンブル化しやすい人を例にあげるなら、負けを取り戻そうとしてさらに損失を膨らましかねません。このように、勝率も大切ですが、リターンがどうなるかを考えてリスク管理することもバイナリーオプションで長期的に利益を上げるためには大切です。